1965年10月21日にNY.コロンビア大学医学部臨床心理学ヘレン・シャックマン氏が、誰の声かは解らないが、その声を聞き、書き取ったのがはじまりでした。
ヘレン・シャックマン氏とは、ロンビア大学医学部臨床心理学の心理学者でした。
コロンビア大学というのは、U.S.Aでは、かなりのトップクラスのエリート大学です。
そして、ヘレンは、ごく一般的なキャリアウーマンらしくお洒落も楽しむ女性でした。
有名なミラクルストーリーに「コートストーリー」というのがあります。
でも、ヘレンの職場は、張り詰めた雰囲気でとても協力的で友好的なところではありませんでした。会合に出かけても、議論と他者の意見の否定ばかり。ヘレンは、疲弊していたある日、同僚の一人であるウィリアム・セットフォード教授の言葉に同意しました。その言葉は、「他にもっといい方法(別の道)があるのではないか」でした。性格的に正反対の二人でしたので、意見の不一致は珍しくない間柄でしたが、ビルのこの言葉に「別の道を見つけるために助ける」と約束をしたのでした。
その数日後、ヘレンは「これはA Course in Miracles(ア・コース・イン・ミラクルズ)です」という声を聞き始めたのでした。
心理学者という職業で無神論者を装っていたヘレンは、その声に戸惑い、最初は怖れを感じることもありましたが、「声」の内容を掻き取る指示に従い「書き取り」を行っていきました。
フロイト心理学をベースとした知的な心理学者のもとに、霊的な教えが伝えられたのです。
心を癒す学問(カリキュラム)として、ヘレンとビルをはじめとする心理学者たちにより、大切に学習されて行きました。
そうして、ビルの協力と共に実に7年の歳月をかけ書き取り・編集し、ケネス・ワプニック博士により校正され、現在(2014年)では23カ国語で出版されています。
“「奇跡講座」のプロセスを見ていておもしろいのは、それが書き取られた時の様子や背景が、このコース自体の基本原理を表すのにもってこいの実例となっていることです。
その中心にあるメッセージは「共通の関心や目標のために、二人の人間が一致協力する瞬間に、救済は訪れる」というもので、ここには必ず、なんらかの赦しが必要になります。”
(奇跡講座入門 ケネス・ワプニック/著 より)
“誰であれ二人のものがひとつにつながれば、神は必ずそこにいる”
(奇跡講座 「精神療法」より)
ヘレンに届いた「声」はイエス・キリストと言われています。
ACIMは、特定の宗教団体との関係はなく「心のトレーニング」の学習書です。
そのことは、テキストを読み進めていくと明確です。